2017年9月11日月曜日

下天の華 with 夢灯り/竹中半兵衛/夢灯り

柿原徹也さん演じる竹中半兵衛の夢灯りのネタバレ感想です。


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僕は恋のために生きるより、
夢のために死ぬことを選びます。

全ては彼を軍師して認めてくれた
主、秀吉のため。

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伊賀の里に生まれた彼。
生まれた時から体が弱い上に、
下忍の身分である彼に、
明るい未来などなかった。

だから彼は里で兵法の本を読み漁り、
沢山の知識を身に着けた。

そうして大嫌いな伊賀の里を飛び出した。
上忍秘伝の忍法帖を盗んで。

そんな彼は武士を目指し、
色々な所に仕官。
けれど主に恵まれずにいた。

そんな彼の城を攻略して来たのが
秀吉だった。
秀吉は彼の策に感銘し、
軍師して来て欲しいと言い出した。

一晩掛けて、秀吉は彼を
信長の軍師して仕えるよう説得。
その才を天下取りに活かさないか?と。

けれど、一晩語り明かした事で、
彼は秀吉という男に惚れ込んでしまい、
結局信長ではなく、秀吉に仕える事に。

その後、同じく秀吉に仕える事になった
官兵衛と共に、
両兵衛として、その名を轟かせた。

秀吉の人柄は大変買っている彼は、
秀吉が天下を目指さない事が不満だった。
信長の下で天下取りの手伝いをするのではなく、
秀吉こそが天下にふさわしいと。

だから彼は策を講じた。
盗んだ忍法帖を用いて、
獣を操り信長を亡き者にする策を。

随分と思い切った策だった。
秀吉を説得すればいいものを。

けれど彼には時間がなかったから。
労咳を患い、
翌年の桜を見る事も叶わないだろうと
言われた命の刻限。

だから残りのすべての時間を
自分の命を秀吉の天下に捧げようと思った。
秀吉が天下を取るその時を
見届けられないのが残念だけど、
それでも自分亡き後、
秀吉が天下を取れればそれでいいと。

強い意思だったのに。
ある時心が揺れ始めた。
それは彼女と出会ってしまったから。

自分の体を馬鹿みたいに心配してくれる、
底抜けにお人よしで優しい姫に。

更には彼女が彼が策に利用した
安土の盾だった事から、
自体は予想外の展開に。

それでも彼は命をとしても、
秀吉の天下を欲したから。
すべてを打ち明けてくれた彼女を香で眠らせ、
信長を亡き者にしようとしたのに。
彼女は必死に追いかけて止めてくれた。
間違っている…と。

すべてが露呈し、
信長の命も奪えないとなった時、
彼は大事な主のためにも、
残り少ない命を捨てる事を選んだ。
そうして天主の屋根から飛び降りたのに。

(※天主…安土では天守ではなく、
  天主というという説明に合わせた表記)

変化の術を仕える彼女が、
桜へと変化して、
飛び降りた彼をその枝で受け止めた。

なんて美しい桜なんだろう。

それは今まで彼が見たこともない程美しかった。
出来ることなら、生きてもう一度、
彼女と共に桜を見たいと思わせる程に。

その後、評定が開かれ、
彼の罪は不問とされ、
羽柴一門には四国攻略を
急ぎ終わらせる事が命じられた。

更には彼女の願いにより、
彼は養生する事に。
そこには信長の命で集められた
南蛮の医師や薬師が次々と押しかけて、
様々な薬が試されていた。

信長の力を持ってすれば、
このまま労咳の特効薬も出来てしまうのでは?

そう言われる程に。

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あの時の桜の美しさが忘れられないから、
今度は君と桜がみたい。

幾度の春が巡っても、
君だけは僕の名前を覚えていて。

君は僕の最初で最後の恋人だから。