2017年3月21日火曜日

鏡界の白雪/墨府刺君

松岡禎丞さん演じる
墨府刺君のネタバレ感想です。


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アンタの代わりに、
この柘榴の花式図にキスをする。
アンタに会えない時も寂しくないように。

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諸事情により、
あまりに時間をかけ過ぎたのと、
一度失敗してやり直したので、
すっかり力を奪われた為、
ネタバレを箇条書きで。

手袋は、手首の傷を隠す為のもの。
痛みを感じたくて、今日こそは…と、
起きるたびに毎回左手首を噛み、
治らないうちにまた噛んで…を繰り返し、
傷が治らなくなり、
見て気持ちのいいものではないので、
手袋で隠している。

医師免許を持って彫り師をしている。
痛みを感じない自分が、
人の痛みを治す医者と言う仕事は
無理だと思ったから。

腕のいい彫り師で、予約は一ヶ月待ち。

痛みを感じることが出来ない自分は、
人間じゃないと思っていたのか、
彼女のお陰で痛みを得た時、
俺を人間にしてくれた…と思っていた。

彼女は、彼が人に与えた
全ての痛みを背負う代わりに、
彼に痛みを与えると言う、
鏡との取引に応じてしまった。

痛みを得た後は、
その痛みで生きていると
実感できるのが嬉しくて、
中毒みたいに痛みを求め、
夜な夜な繁華街で喧嘩を。

彼女が彼を恨んでいる
郷田と言う彫り師にさらわれた時、
助けに来て、自分が人に与えた痛みを、
彼女が肩代わりしていた事を知り、
自分が結果的に彼女を傷つけた事を悔いて、
郷田にいいようにやられてしまう。
それを左慈くんが通報し、
世裏さんが警察を
引き連れて来てくれた事で、
事なきをえる。

怪我でしばらくスタジオを
閉めていた彼は、
ケジメとして痛覚が戻った自分の、
傷のある左手首に彼女にちなみ、
柘榴の花式図を自分で彫る。

今までは手首を噛む事で
始まっていた1日。
けれど、これからは
柘榴の花式図にキスをして、
そうして1日を始める事にする決めた彼。

だって柘榴の花式図は
愛する彼女の代わりだから。