2017年4月2日日曜日

AMNESIA LATER X CROWD V Edition/ケント(CROWD LOVE)

石田彰さん演じるケントのネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


再生、新しい始まり

そんな花言葉を持つ
ラッパスイセン。
彼が注文したブーケには
入る予定はなかった花。

それはオリオンが
「ケントとずっと幸せに」と、
二人を想い、追加してくれた花。

理由は知らないものの、
とても祝福されている気がして、
そのままのブーケを彼女に渡した。

そんな素敵な結婚式を迎えた二人。

-----

留学の決まっている彼と一緒に居たい!
その一心で勉強に励み、
イギリス留学を手にした彼女。

住む場所は彼と同じアパート。
その事で、彼は彼女のご両親に
誓約書まで書いて、
更にはサワのアドバイスに従い、
フルコースを作り振る舞って挨拶を。

そんな彼の誠実さに
心を打たれた彼女の父は、
彼との生活を快諾してくれた。

そうして彼が一足先に、
春にロンドンへと旅立ち、
彼の荷物の整理を手伝う…という目的で、
イギリスにやってきた彼女。

当初彼のイギリス滞在は一年の予定で、
彼女もまた夏から一年間の留学だったが、
彼の研究をこちらの教授が
とても気に入ってくれたのだ。
そうして彼は一年ではなく、
その先もイギリスに留まりたいと、
そう考えるようになっていた。

その話を聞いた彼女。
留学の期間は一年の予定で、
その後は日本に戻る事になっていた。
だからどう頑張ろうとも、
彼とはその一年しか一緒に居られない。


それでも離れたくない…と言ってくれる彼。
けれど、そんなワガママに、
君の人生を巻き込んでしまう訳にはいかないから

どうしたいのか考えて欲しいと。

ロンドンに滞在するのは一週間。
その間に考えて、自分の答を見つけよう!


そんな事を考えていた彼女と、
この事が原因で、
彼女に別れを切り出されるかも?と、
内心不安な彼。

けれど、彼女の出した答は、
彼の不安を取り除いてくれるものだった。

彼女は大学で教育心理学を学び、
漠然と先生になりたいと思っていた。
それが今回ロンドンに来た事と、
留学の為に必死に学んで来た経験から、
新たな夢として、
彼女の中で形作られて来たのだった。

それが日本語学校の先生。
海外での生活の不安や、言葉の壁での悩み。
そんな心のケアも出来るような、
先生になりたい
…と。

その為には大学を卒業して
教員免許を取る必要があるから、
一年の留学後、大学を卒業するまでは
待っていて欲しいという彼女。

いつも自分の夢を応援してくれる彼女だから、
自分と出会った事で、
彼女が新たな夢を見出した事も嬉しかったから、
そんな彼女の提案を快諾した。

-----

その後、三年の月日が流れ、
彼女は無事にロンドンの地で、
教育者として教鞭をとる事に。
一年間の留学を経て、
日本に戻り教員免許を取得。
無事に大学を卒業し、
ロンドンの日本語学校の
非常勤講師の募集に合格。
晴れてロンドンでの
社会人生活をスタートさせた。

かねてより、
婚約をしていた二人だったので、
彼女が彼の元に来た事により、
正式に入籍も果たした。

そんな春のイースターの日、
彼は彼女の為に、
結婚式を計画してくれていた。
三年前、彼の荷物の片付けに来た時に、
二人で2階建てバスに乗り、
その中から見た教会での結婚式。
あの花嫁を羨ましそうに見つめた彼女が、
クラウンの話をしてくれたから。

だから彼はずっと考えていた。
サプライズで結婚式を挙げてやりたい…と。
彼女の理想のクラウンを手に入れたくて、
彼女の父に連絡を取り、
小さい頃のお気に入りの絵本を教えて貰い、
その絵本を手に入れ、クラウンの絵を撮影。
イッキにその写真を送り、探してもらった彼。

そんな風に、三年も前に
彼女から聞いた些細な話も、
彼女を喜ばせたい彼は、
忘れる事なく覚えていてくれた。

結婚式の一週間前に知らされた彼女は、
嬉しくて驚いて。
素敵なサプライズとなった。

なのに、迎えた当日、これまたサプライズで、
冥土の羊のみんなが、
二人の門出を祝いにロンドンへ。
彼が彼女に内緒で来て欲しい…と、
みんなに頼んでくれたから。

いつだって彼は、
彼女の幸せばかりを考えてくれるから。
あの絵本は、王子と姫が結ばれて
終わってしまう話しだけれど、
二人の紡ぐ物語は、これからもずっと続く。
長い時間の中で、
辛い時も悲しい時もあるだろう。
けれど、彼女にはいつだって、
そんな彼が傍に居てくれるから。
きっと大丈夫。
二人はずっと幸せに
過ごして行けるに違いない。