2017年5月4日木曜日

Dance with Devils/鈎貫レム/ヒト

斉藤壮馬さん演じる
鈎貫レムのヒトルートのネタバレ感想です。


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例え君にどんなに拒まれようと、
もう離してやる事など出来ないんだ。


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王を失った魔界で最も力のある家、
それが彼の家であるアーロンド家。
その嫡男として生まれた彼は、
当主である父の言う言葉に従い、
ただ家の為と生きてきた。

そうしてアーロンド家の
地位を守るために必要となったのが、
禁断のグリモワール。

だから彼女に近づいた。
その手がかりを得る為に。

先を読み策を弄して手を打つ。
けれど彼女の打つ手は
彼の予想を超えるもので、
そんな彼女とのやりとりを楽しむうちに、
次第に彼女に興味を持ち始めた。

けれど知ってしまったから。
グリモワールの
手がかりだと思っていた彼女が、
そのグリモワールの器だと。
その体に流れる血液こそが
禁断のグリモワールだと。

だから距離を置こうとしたのに。
命に従い手に入れる為には、
彼女の命を奪う必要があるから。
余計な情が湧けば、
任務の遂行に支障が出るから。

しかし、時すでに遅し。
もう理性では抗えない程に、
彼女を愛してしまっていた。

そうして彼は決意した。
誰にもグリモワールを奪わせはしないと。
彼女は私が守ると。

だって愛しているから。
父に逆らってでも手に入れたい程に。

そうして敵対していたハズの、
エクソシストである彼女の兄と
共同戦線を張り、
ヴァンパイア達と戦った彼。

けれど敵は数も多く力も強い。
いくらアーロンド家の
嫡男として生まれた彼でも、
その限界を越える数の敵に
苦戦を強いられた。

もうダメだと思った時、
ともに活動していたアクマ仲間で、
生徒会メンバーの3人が
助けに来てくれた。

みなの力を借り、
無事にヴァンパイアの王を倒したものの、
死に際に彼女に呪いをかけられ、
彼女には、アクマの四人も
兄も敵に見えるように。

さらには彼女の中のグリモワールが、
覚醒の時間となった事で、その力が暴走。
苦しみもがきながら、
力を放出させる彼女に、
とても近づく事が出来ない。

それでも、「レムさん、レムさん」と、
ただひたすらに愛する人の名を呼ぶから、
だから彼は仲間が止めるのも聞かず
彼女へと近づいた。

けれど彼女には
彼がヴァンパイアの王にはしか見えず、
愛する人だと分からぬまま、
近くの刃物で刺してしまう。
「いや、来ないで!」と。

そんな拒絶の言葉も、刺された痛みも、
全てを振り払い、
彼はただ彼女を抱きしめた。

彼女を愛しているから。
自分だけが
彼女を救えると信じているから。

そうして重ねられた唇から
流れ込む温もりに、
彼女の呪いはとけたのか、
彼が愛しい人だと気づけた彼女。

そうしてグリモワールの覚醒が終わり、
これからはただの女子高生として、
平和に暮らせるようになった彼女。

アクマとヒト。
種族が違う二人だけれど、
きっと力を合わせ、周りを説得し、
みんなに祝福される
二人となれる事だろう。